== バレエオタN ==

バレエ公演感想

バレエオタNです(誰?)


早ひと月ほど経ってしまいましたが、シルヴィ・ギエムの『HOPE JAPAN』
チャリティ・ガラ公演を観て参りましたので、その感想。


・ギエム『ボレロ』

20年近く前になるでしょうか。私にとり恐らく初めての生ギエムであった『ボレロ』は、
期待の割に拍子抜け、と言おうか、不思議にスカスカと淡泊な印象でありました。
バカテクピアニストが、ハイドンのソナタをとてもつまらなく弾いているよう、
とでも言おうか…。

今度は違いました。ギエムの体が虚空を鋭く切り裂いておりましたよ。
空気の彫刻。それで手や足からは銀の粉が散っているような。
きっと、すごく正しい動きをすると、そういうことが起こるのだ。

陰影を増した顔とソリッドな体もこの踊りによく合っていました。
やはり『ボレロ』には、半神半獣のような妖しい貌と、長く表情豊かな腕が必要なのだ。
最後の爆発。ここだけはジョルジュ・ドンの幻影が舞台を覆った。

ルグリがバッハの無伴奏チェロに乗せて踊りました。チェロは生で舞台上。
いつもながら歩いたり、ただ立っていたりするだけでバレエの語法による
表現になっているようで、さすが。すべての挙動が美しい。

バレエの公演で、突然、生のソロピアノの演目があったりすると、
なかなかうまくいきませんね。勝手が違って実力が発揮できないのでしょうか。
これならテープの方がマシか?というような。そりゃやりにくいよねえ。

チェロはとても美しい音でした。次も懲りずにお願いします。


・花柳 壽輔、林 英哲(和太鼓)、藤舎 名生(能管)による『火の道』

これは本当に素晴らしかったですよ。
立つこと、歩むこと、振り返ること・・・。
ギエムにルグリというバレエの最高峰のムーブの後で、さらに美しさが際立ったようで。

太鼓と笛の細やかなこと。勁いこと。その律動。当代最高の名人。
ちょっとだけそちら(邦楽)側の人間でもある私は、ブラボーをいつもよりたくさん奢りました。

あれだけの方々でもブラボーもらうのは、そうないだろうと。
あ、海外公演とかはあるのかな。でもブラボー。

以上。
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