== バレエオタN ==

ヌレエフを見た 2/2

(ヌレエフを見た 1/2 からの続き)

DVDで出ている全幕物では『ドン・キホーテ』が素晴らしいと思いました。生命感あふれる、すばらしいバジルです。
本もたくさん出ていますが、聖なる怪物ぶりが印象に残るのが、この2冊。


ヌレエフ―20世紀バレエの神髄 光と影ヌレエフ―20世紀バレエの神髄 光と影
(2010/09)
ベルトラン メヤ‐スタブレ

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ヌレエフとの密なる時ヌレエフとの密なる時
(2006/11)
ローラン プティ

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我が身の凡人ぶりを祝福したくなりますよ。天才は遠きにありて思うもの。こんな過剰な人物が近くにいたらもう大変です。

最後に意外なところで目にしたヌレエフの人物評。
往年の大女優マレーネ・ディートリッヒの自伝にヌレエフが出てきます。今、本が見つからないので記憶によれば、曰く「私が出会った男たちの中で最も自惚れが強い」と。

この「私が出会った男たち」とはどんな男たちだったでしょう。それは例えば、親友であったジャン・コクトー、あるいはアーネスト・ヘミングウエイ、恋人(の一人)だったジャン・ギャバン・・・。

ディートリッヒは、裸足で砂漠を歩くラストシーンで有名な『モロッコ』が1930年公開ですから、ナチスが政権を掌握する前から世界的に有名なドイツ人であったわけです。反ナチスをつらぬき、ヒトラーに帰国を望まれてもそれを蹴り、連合国側の慰問公演を精力的にこなした人です。政治、文化問わず、歴史を動かした多くの男たちと交流があったでしょう。

その全ての中でもっとも自惚れが強いとは・・・。

もうひとつディートリッヒが言っているのは「彼は自分の脚が短いのを気にしていた」。
これまた、突然、身近というか、中学生男子みたいな悩みが出てきました。
短足ネタは別のでも読んだ記憶がありますが、それによれば、「だから彼は、極力ルルベしていた」そうです。

どーですか。

日本人のダンサーも、顔が大きい、とか、手足が短いなどと言っておられませんね。

ルドルフ・ヌレエフとは、世界一自惚れが強く、脚の短いのを気にしている男。

ディートリッヒによるヌレエフ評が、ヌレエフの聖と卑のダイナミズムを、最もよく表している気がします。
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